モリッシーの『イングランド・イズ・マイン』 鑑賞。スミスのスの字もなかった。
モリッシーことスティーヴンの伝記映画『イングランド・イズ・マイン』を観ました。封切りの日だからか予想外にそこそこの客入りもあり(あくまでニッチな映画にしては、ですが)、好調な出だしかもしれません。うまくいけば、うん、ボヘミアン・ラプソディーの千分の一くらいかも。
さて完全に真っさらな気持ちで観たい方は読まない方がいいと思いますが感想をば。
まずこの映画、事前に聞いていたとおりザ・スミスの存在を徹底的に消しています。スミスのスの字も出てこないと言いましたが、スを取るとザ・ミになってしまいます。
それもそのはずここで描かれるのは「モリッシーが始まるまで」であって「スミスが始まるまで」ではないからです。スミスの名曲群というのはある意味「スミスというバンドが成功した証」なわけで、今回の映画で一瞬たりともスミスの曲が流れなかったのは本筋的には正しかったんですなー。
まず、モリッシーあらためスティーヴンの描写が良い。うじうじしてて内向的、自分から動こうとせずやたら悲観的なわりに周囲を見下しているという。BUMP OF CHICKENの"イノセント"の歌詞に出てくる「努力はおろか行動さえ起こさないのに 周りの奴らはずるいと決めて」とか「芸術に関しては見る目がある気がする あれは駄目でこれは良い 趣味の話」という人物像にぴったりな好人物っぷり皆無のキャラクター。
と書くと誰がそんな奴好きになるんだと思われるでしょうが、それはだって観客はほぼ間違いなくスミスが好きでモリッシーにやられてしまった残念な人達なので、不快どころかニヤついた人の方が多かったのではないでしょうか。
神経質そうにノートを取り、乱暴にタイプライターを叩いて、思索や詩の類を内にため込むだけため込んで、でもそれを人前で発表したりはできず、鬱屈とした日々を過ごすばかり。
さて、僕が一番好きなスミスの歌詞にこんなんがあります。
I was looking for a job and then I found the job
And heaven knows I'm miserable now
職を探してた 職が見つかった
僕のみじめな気持ちを神様だけが知ってる
映画のスティーブンも終始こんな感じで、複数の仕事には就くものの全く身に入らず、音楽で大成することを夢想するばかり、なのに行動は起こさない。
そう、これは世の中に何万といる「芸術家ワナビ」の痛いところをこれでもかと描きまくった、その手合いの人間にはグサグサ刺さるノットサクセスストーリーなのです。
とはいえ、モリッシーの才能の片りんについてはところどころちゃんと描かれていて、同じく芸術家肌の仲間(?)たちに特異性を見出されたり、一度だけ描かれるステージの場面ではしっかり観客を惹きつけていたり。ちなみにスティーブンの陰キャっぷりが伝わりすぎて初ライブの場面は観ててなぜかちょっと心臓がドキドキした。
個人的に好きなシーンがありまして、挫折したスティーブンが「この世界は僕向きじゃない」と口にするシーンがなんですけど、自分が劣っているとかまさっているとか、それ以前に自分から隔絶されているというか、異質なものに見える感覚がすごいわかってグッサグサきました。それでいて別に特別な人間にもなれないジレンマ。
見どころは、そんなスティーブンが次第に「モリッシー」になっていくところ。無口な陰キャだった彼が、次第にシニカルに言葉を返せるようになっていき、なんだかだんだん立ち居振る舞いもふてぶてしくなっていく様がすげえニヤニヤします。視覚的にも、みんなが知っているモリッシーに近づいているのがわかって楽しい。
もうひとつ。ジョニー・マーがもうほんと、ここぞというタイミングで現れて、短い時間の中でしっかりと二人のそれからの関係性を予期させるような出方をするのもとてもいい。はっきり言ってとっつきにくいモリッシーに、ただただ純粋な興味の視線を向けるのが、劇中でただひとり、ジョニー・マーだけだったというのがもう。
まあそんな感じで、物語の進展してなさっぷりがすごいんですけど、とにかくスミスが一秒も出てこないのに、スミスの予感を多分に感じられる映画だったので、とりあえず社会と学校と教師と仕事を憎む、心に茨を持つチャーミングな皆様方は観に行かれるとよいと思います。ほっておくとI Know It's Overな状態になりかねません。
洋楽と煙草は似ている
煙草って「臭い・汚い・ダサい」の三拍子揃ってて基本的に嫌いなんですけど、煙草と洋楽趣味に結構似たところがあることに気づいて戦慄しております。
その心は。どちらも「かっこいいと思って」始めるけど、別にかっこよくないところです。
煙草に害しかないことは誰もが知っていると思うんですけど、ではなぜ吸い始めるかというと単に「かっこつけ」なんですよね。特に10代のうちから喫煙を始める人は法を破ってる自分のアウトサイダーっぷりに陶酔している確率がマジラブ並です。悪い俺かっこいいと思いながらゴホゴホやってるわけです。
一方、洋楽を聴きはじめる理由も似たりよったりです。なぜ中二が洋楽趣味に走るのかというと、単に周りに聴いている人が(比較的)少ないからです。「周りと違う自分かっこいい」と悦に入る、その実感が欲しいがために歌詞の意味も分からないでボンジョビやグリーンデイを聴き出すわけです。それで理論的なことはさっぱりわからないのにJ-POPをディスりだし、いかに洋楽が高尚かを喧伝して回る…書いてて死にたくなってきたんですけど。
客観的に見て、ゴホゴホせき込みながら煙草を吸ってるクソガキと、エミネムとか聴いてイキってる中学生がかっこいいわけはないんですけど、本人はかっこついてると思ってしまう。なんですかこのカルマ。
ちなみに未成年で煙草吸ってた奴は中年になったらそれを武勇伝として嬉しそうに語り出すまでがワンセット。なんでおっさんって昔の非行を自慢すんの?誰も聞いてねえよ。
で、始まりこそ「なんかかっこよさそうだから」という非常にかっこ悪いものなんですけど、煙草も洋楽どちらも慣れてくると本当に必要なものになっていくところもに似てるなと思います。喫煙者は煙草ないとイライラし始めるし、洋楽リスナーは音楽を聴くというと洋楽を第一に考えるくらい自然な行為になっている。
いつの間にかかっこいいから洋楽聴くとかいう意識がなくなってきて、完全に生活の一部になってるので、たまに洋楽アーティストのライブに行くと言うと「すごーい」なんてお世辞で言われると普通にビビったりします。チケット売れてないみたいなんですよ、そのライブ…。
かくいう自分もそういう経緯でずっと洋楽ばかり聴いてきたわけなんですけど、いつのまにか洋楽至上主義的な考え方がかなり直ってきた気がしております。そりゃもう高校時代なんか心の中でイキりたおしてたんですけど、日本の音楽を結構聞くようになり、多少理論的なところも齧りだして「音楽家ってみんなすごいなあ。」と思うようになったことで症状が緩和されてきたんでしょうか。あとは、正直洋楽への憧憬みたいなものが自分の中で薄れつつあるのを実感しています。ライブのチケット絶対余るし…。昔はビルボードのランキングとかも毎週チェックしてたんですけど、今は全然興味持てないんですなー。なんだか悲しい。
さて、なんか相当脱線しましたけど、つまり言いたいのはこういうことです。
「サマソニのラインナップ、こんなんほぼロック・イン・ジャパンじゃん。」
【Noel Gallagher's High Flying Birds】ノエル・ギャラガー5/16名古屋レポ。ファッキン・オン。
ファッキン悲願だったノエル・ギャラガーの単独公演に行ってきました。愛知県芸術劇場。フォーレターワードが似つかわしくない小綺麗な会場で、全席指定のためロック系コンサートとしてはどうだろう?と思っていましたが、音響は良いのであまり飛び跳ねたりするタイプではないノエルのライブ会場としては良かったかもしれません。
さてライブの感想としては、「細けえことはどうでもいいんだ曲が良いなら」というところですね
「良い曲いっぱい聴けて嬉しかったです」みたいな自我も芽生えてないクソガキ並の語彙ですべて足りてしまう気がします。
もはや童謡みたいに染みついているオアシスソングは言うに及ばず、NGHFBの曲も含めてこれ以上にしっくりくるメロディーないだろみたいな旋律をなぞるため、全曲しっかり心地いい。そんな2時間弱のライブでありました。
予想通りFort Knoxで始まり、Holy Mountainへ。
サイケな音作りなのに歌えて楽しい、なんだか童謡のようでもある曲。
今までなかったサウンドメイキングが特徴的なKeep On Reaching、ベース音が心地よいBeautiful Worldと続くんですが、その間バックの映像もWho Build The Moon?仕様の凝った映像になっていて、アルバムの世界観が目と耳に訴えかけてきます。シングルになるような曲ではないにせよ、このKeep On ReachingとBeautiful Worldの2曲、個人的にWho Built The Moon?の特徴を最も凝縮している気がしてたので、セトリに入るのも納得でした。というのも、リズムセクションが主体となっていて、サウンドメイキングもサイケで色彩豊かなので、これまでの「のっぺりしてるけどメロディーが神なので文句なしに名曲」な曲群とはちょっと一線を画す作りだと思ったからです。正直なところ、オアシス~NGHFBと来て、音作りそのものが面白いと思ったのはこの2曲が初めてでした。
お次はまたWho Built The Moon?から、She Taught Me How To Fly。最新作では一番ポップで爽快感あって好きだったので嬉しい。
お次はYouTubeで公開されてた新曲Black Star Dancing。YouTubeで聴いたときはディスコを意識したような曲調がいまいちピンとこなかったんですが、ライブで聴いたら結構良かったです。ノエルさんこのまま実験的なダンスミュージックっぽい音作りに進んでいって某U2のように「POPというタイトルの割に毛ほどもポップさの無いアルバム」を作り始めないかと心配だったんですが、杞憂かもしれません。結局アレンジが凝っていっても根底にド級に優れたメロディーがあるので大抵のジャンルは無理なく取り込めるかもなあとかなんとか思いました。
そして今回最初のオアシスソングはTalk Tonight。I wanna talk tonightのあとのギターのキラキラしたフレーズがそこはかとなく寂しさのあるメランコリックな曲でしっとりした気分に。なんか年取るほど好きになってく曲。
そしてイギリス版水戸黄門と揶揄されてた名曲The Importance of Being Idle。ノエルはアコギで、ゲムがエレキで支える。この曲のギターソロほんと好き。ノエルの書くギターソロってお手本みたいなギターソロだなーといつも思うんですけど、なぜかというと完全に曲の一部と化してるからなんですよねぇ。「あたしのギターを聴け!!」とシェリル・ノームばりに主張激しいギタリストのテクニック見せたいだけの手数多いソロとか、逆に曲の構成考えるのがめんどくさいからとりあえずギターソロいれとけみたいな惰性のソロとは違って、曲に必要な部分を過不足なく取り入れてるから美しいんだなーと感心します。逆にここまでギターの使い方がドライなギタリスト珍しいなと思ったり。
なんかこの辺で「Noel! True rock'n'roll star!!」みたいな声を上げる人がちらほらいたんですけど、「確かに」とか「知ってる」みたいに適当に答えるのが面白かった。
あと、ちょうどマンCが優勝したタイミングでの来日で、それについても叫ぶ観客がいたんですけど、「おお、サンキュー」みたいなノリで返したあと、隣のベーシストを指さして、「彼リバプールのファンなんだよ」って本気で笑ってた。
そういえば、「名古屋には何があるんだ?何も?東京にも何もない、ロンドンにも、ニューヨークにも何もない、で名古屋は?」みたいなことを特に考え無しにしゃべってた気がするんですけど、あれなんだったんだろう。テバサキ!コーチン!とか叫んでおけばよかったんでしょうか。急に鶏肉について叫び出す観客やばいだろ。
さて。ソロになってからは頻繁に演奏されてるらしいLittle By Little。他の名曲に埋もれてるけどサビのキャッチーさと情感はオアシスソングのなかでも最上位な曲。ゲムも自分の参加し始めたころの曲でやりやすかったんではないでしょうかね。
さて唯一以外だった選曲として、Who Built The Moon?のボートラだったDead In The Waterが聴けたのは嬉しいところ。正直に言うとボートラのくせにアルバム一番の名曲なのでは?と思ってたんですけどライブでやるってことは結構気に入ってたんすね兄貴。
Dead In The Water (Live at RTÉ 2FM Studios, Dublin) (Official Lyric Video)
そして大名曲Everybody's On The Run。ノエルにしてはストレートな応援ソングっぽいんですけど、ラストのストリングス入ってくるとこが泣ける。Hung in there alone, you gotta hold on, you gotta be strong enough for love.オアシス解散後の曲とあってくるものがある。
Lock All The Doors。この日一番ロックらしい曲。この曲もギターソロが光る。
If I Had A Gunは発売前にDon't Look Back In Angerレベルの名曲と噂されてた曲。優しくて切ない音色に極上のメロディーセンス。単純なコード進行。Let me flying to the moon~からの畳み掛けるような展開に感極まるーーー!!
「ハッピーバースデーノエル!」の声に対し「ありがとう。まだ2週間くらいあるけどね。プレゼントはある?」と答える。それでタオルを掲げる観客に対して「それ俺のグッズだろ」とか「プレゼントもカードもなし?何も無いなら二度と名古屋には来ねーぞ!」と言い放ってめっちゃ笑った。
The Masterplan。最強のB面ソング。 ストリングスが特徴的で、暗い曲入りから迫力のあるコーラスまで、奮い立たせるような曲展開。元々ストリングスがふんだんに用いられているためか、NGHFBの色にも合ってる気がする。
そして一気に歓声が上がったWonderwall。当然のごとく合唱になるわけですが、去年見たリアムの公演でも演奏されてた曲だけに声質の違いににやける。ところでこのとき背景に映ってた赤い山の映像、レディオヘッドのKID Aっぽくなかったですか?絶対他に思ってた人いると思う。
本編最後は意外にもStop Crying Your Heart Out。オアシスの名曲の中でも結構過小評価されてる気がする。暗い暗いAメロから急浮上してからのコーラスの明るさ。めちゃめちゃ美しい曲。昔オアシスを知らない父がこの曲良いって言ってたなあと思い出したり。
さて形式的にアンコールを挟みさっさと出てきてからはAKA...What A Life!この曲こそ、ノエルがソロに転向した意義というか、NGHFBにしかない特徴が詰まった曲だと思ってる。なんというか、ディスト―ションかかったギターをじゃかじゃか鳴らすんんでしゃなく、ピアノ主体の洗練された音作りが新しかったんですけど、ライブで聴くとクールであり熱い曲に。WHAT A LIFE!(なんて人生だ!)で規模の大きい小峠を思い浮かべた。すぐに追い払った。
続いてHalf The World Away。かわいらしい曲調で、Talk Tonightと並んで歳取るほど好きになってくる曲。好き。
そんでやっぱりアンコールで入れてきたDon't Look Back In Anger。アコースティックギターでの軽いアレンジでした。コーラス2回は観客に歌わせ、ラスサビはノエルと一緒に歌う。もうこれ国歌でいいと思う。
Don't Look~で終わりかと思ったら最後敬礼してAll You Need Is Love。どっちかというとリアムの方が声質はジョン・レノンに近いんですけど、不思議とやわらかくて伸びのある歌声がマッチしてました。ほんわか楽しい終幕。
会場を出ると、ハッピーバースデー企画の寄せ書き旗が。日本語ちらほらあるけど多分読めない。
全体として、ノエル自身が言ってましたけど「プロフェッショナルなステージ」という感じでした。荒っぽさはなく、洗練されて、危なげもなく、ひたすらに名曲が演奏される、という。ある意味ロックっぽさは薄く、本人の声やギターの演奏はもちろんコーラスやバックバンドもかちっとしてるのでリラックスして曲を楽しめたのでした。というか何気に50越えて全然声変わってないように聞こえるの、すげえなぁ…。
あとハンサムなゲム・アーチャーが白髪になってた。賭けてもいい、絶対ポール・ウェラーを意識してる。
昔のロッキンオンを読んだら面白かった話
ちょっときっかけがあって、90年代のロッキンオンを読む機会があったんですけど中々おもしろかったです。
95年とかその辺の号だったと思うんですけど、例えばベックが鳴り物入りの大型新人として取り上げられていたり、ディスクレビューでブラーのパークライフが出てきたりと「きゅ、きゅうじゅうねんだい~~~~~!!!」と快哉を叫びたくなるような90年代っぷりでありました。
巻頭で「セックスと映画となんとか」みたいなちょっと攻めたコンセプトで特集が組まれていたりと、今よりも自由度の高かった時代を思ってほくそ笑むこと必至。
さらに面白かったのが、ミュージシャンのインタビュー部分を含め全体的に文体が良い意味でイキってるというか、「我々、カルチャーの最先端担ってますんでイェ」みたいな矜持が文章から読み取れるところ。「~じゃない?」みたいな言葉遣い、すごい目につくーーーー!(IKKO)
音楽。映画。雑誌。サブカルチャー。
90年代。音楽産業が元気で、雑誌も売れ、サブカルチャーがマスに進出し、インターネット普及前のためか明確にシーンのようなものが存在し、それでいて雑然とした雰囲気の時代。大きな物語が解体されながらも、まだどこか幻想に縋ることができた時代。あゝ、90年代…雑誌の切り抜きを下敷きに入れたりたまごっちを放置してにょろっちに堕したりしたいよぉ…。
というのはまあ前置きで、一番面白かったのが、「募集」のコーナー。
読者の「これこれこういう人を探してます。連絡ください」みたいなことを書いた記事が掲載されるコーナーで、例えばバンドメンバー募集でもいいし、同じ音楽趣味の人と交流したいってのもあるし、ストレートに遊ぶ女が欲しいみたいなのも載ってるんですけど、全部「実名+本物の住所」がセット。
いまでこそSNSがあるので同好の士なんてのは簡単に見つかるわけですけど、ネットすら無かった時代、自分の行動範囲より外で知り合いを作ろうと思ったらこうなるのは当たり前なんでしょうけど、すげえなあと感心しながら見てました。
何がすごいって「社会性ってのはそんなに大事かネ。ロックで繋がった気楽なフレンド、探してます(25歳、鈴木隆)」みたいな文章がなんの突っ込みもなく載ってるところ。全然関係無いのになんか顔が熱くなってきますね(共感性羞恥)。あの時代に20代以下だったら絶対やってた自信ある。
もし自分があの時代に投稿してて、今それを読み返したらと想像すると…現存する雑誌をひとつ残らず燃やしにいく旅に出るまである。
載ってる文章のほとんどがTwitterで見かけるちょっとあれな感じのおっさんの文体と酷似してる点もポイント高い。「周りに洋楽聴いてる友達がいなくて、トホホ…。チョー語り合いたい。連絡待ってるヨ」みたいな。「そうか、ここにいたのか、お前ら…」みたいな謎の感動に心打たれました。みんな昔は若くて、恥ずかしかった。
さて翻って恐ろしいと思うのが、90年代の雑誌と違ってネット上の文章は永遠に残る上に簡単にアクセスできるところ。例えばTwitterって遡れば2009年くらいの呟きも見れちゃったりするんですけど、それがしっかり残ってていつでも閲覧できてしまうわけです。実名や住所は載ってないものの、今自分が打ってる痛い文章を将来誰かに掘り起こされる可能性は普通にあるわけで、そう思うと他愛ない発言でも丁寧にしていかねばと自戒した次第です。現場からは以上です。
サイレントベースYAMAHA SLB200が届く。そしてシャトルランの音を流す。
人気ライトノベル『髭を剃る。そして女子高生を拾う。』を見事に模倣したタイトルを創作できたので、もうこの記事でやりたいことは大方やってしまったのですが、せっかく高い楽器が届いたのでその感動と感動に反する葛藤を言葉にしてみようと思います。
サイレントベースの名器としてそこそこに名の知れているYAMAHA SLB200が届きました。その名器っぷりは一部界隈でストラディヴァリウスに似ても似つかないと囁かれるほど。は?
前々からウッドベースに興味があったものの、金銭的な問題と物理的な問題(スペースがない)、生音は騒音になりうるのできついという点からサイレントベースを購入した次第ですが、果たして届いてみるとやはりでかい。
刮目せよ。
比較対象がないとわかりづらいと思いますが、メルカリに出品する際に使えそうなくらい見事な写真ということはお分かりいただけるかと思います。
まあ、スリムとは言っても高さは多分ウッドベースと変わらないんじゃないかと思います。そうじゃないと困る。
で、肝心の音なんですけど、これはもう少し鳴らしただけで大満足でした。いや、ほんと素人の耳にはウッドベースと遜色ないんじゃない?っていうくらい質感のあるサウンドで、電池入れてアンプにもつないでみたんですけどウッドベース特有の丸い音がかなりの精度で再現されている気がいたします。
しばらくはブンブン適当にならしながらニヤニヤしているだけだったんですけど、やはり楽器はなんらかの旋律をならしてこそのもの。何かを試し弾きしようとします。
…………ブウウ――――――ンンン― ―――――ンンンン………………。
…………ブウウ――――――ンンン― ―――――ンンンン………………。
…………ブウウ――――――ンンン― ―――――ンンンン………………。
(夢野久作https://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/2093_28841.html
)
はて。
自分は一体いま何の音を鳴らしているのでしょうか。
そもそもチューニングがあっていない。EADGでいいのか?
どうやってチューニングすればいいんだ?
チューニングをしたとして、どこが何の音かどう確かめるんだ?
知識が、ない。
こうなるともう試し弾きどころの話ではない。むしろ楽器に試されている。
四苦八苦の末、なんとなくチューニングを済ませ、まずはCの音を確認する。
フレットなど存在しないのだが、ギターではおなじみ5弦3フレットっぽいところを押さえ、(そもそも弦が4本しかないので5弦が存在しない)鳴らしてみる。
BともCともつかない、あいまいな音が鳴る。
少しずらしてもう一度鳴らす。今度はC#に近づいた気がする。
え、わかんねぇ………
ほんの少しずらしただけでめちゃくちゃに音が変わる。ここぞ、という一点で鳴らさないとずれる。難しい…
Cだけでこの有様である。しかもローポジションでは1フレットの幅がラプラタ川並に広いくせに、ハイポジションに行くともうくしゃみしただけで半音上がりそうなくらい狭い。
音の変わり方がデリケートすぎる。赤ちゃんの肌なの?
とにもかくにもどこが何の音なのか、少しずつでも把握しようと、とりあえずYoutubeから音階の音源を探します。ドレミファソラシドを鳴らしてもらって、それに合わせて弾けば正しいポジションもつかめるだろうという賢しい目論見です。
僕はそこで、シャトルランと、出会いました。
シャトルラン、ご存じでしょうか。いや、存じてないわけがないと思います。体育でみんなやると思います。ドレミファソラシド、ドシラソファミレドと、Cメジャースケールの上行・下行を延々と鳴らし、その間20mの幅を往復して走り続けるという地獄の沙汰の競技です。
これが使えました。
他の余計な情報一切抜きに、Cメジャースケールを流し続けてくれる。しかもドシラソファミレド、の下行フレーズまで流してくれる。しかも走った回数をわかりやすくするため、毎回回数もカウントしてくれる。便利。
それからというもの、ポジションを感覚的に覚えるまでひたすらシャトルランを流し、それにあわせてブンブン弾く謎の時間が続きました。狭い部屋にこだまする
…………ブウウ――――――ンンン― ―――――ンンンン………………。&
無機質なシャトルランの声。さぞかし不気味だったことと思います。それこそドグラ・マグラの世界。
人間欲が出てくるもんで、次はAメジャーを、Fメジャーをと弾こうとするとさすがにシャトルランでは対応しきれなくなるので、1日にシャトルランする時間は減りつつありますが、相変わらずシャトルランは毎日欠かしていません。1ミリも走ってはいないのですが。
こういう人、実に多いと思います。
文部科学省だか厚生労働省だか知りませんが、残りの11音階分のシャトルラン音源の開発が急がれます。急務です。
政府は新札発行などより、シャトルランの音源開発に血税を注ぐべきです!
週プレひこーる。は?
つまり何が言いたいかというと、SLB200、おすすめです。
【Black Rebel Motorcycle Club】BRMC 轟音と静謐とサイケな2019.5.1大阪Shangri-Laレポ
さて令和最初のライブはBRMCの大阪公演でした。曲順めちゃくちゃですが一応レポみたいなあれです。
5/1、会場へ向かいながら「ASKAの翌日にBRMC来てる奴はきっとおるまいな...」と謎のレンジの広さに我ながら恐れ入っていたところ、今回の会場が視界に入ってきました。
そして通り過ぎました。
うん?と思って振り向きざま看板を確認すると、たしかに今回の会場名であるところのShangri-Laの文字が視認できます。
小さい。
小洒落た雑貨でも売っていそうな規模の箱でしたがどうやらここで間違いないようだったんで、開場後暫くして入場。ドリンク代が600円でした。先に500円準備してたので慌てて足す。
ジンジャーエールをあおりつつほえーっと待っている間も人が次々と入場してきて一気に超満員に。観客が多いのか会場が狭いのかそのどちらもなのかわかわかりませんが、程よく窮屈です。もう入らないよぉ...
果たして開演時間から20分ほど押して登場。3人とも渋い。ピーター・ヘイズに至ってはゴッドファーザーⅡ感すら感じる。
一曲目は最新作からLittle Thing Gone Wild。しょっぱなからすげえ轟音で、「あ、これうるさいタイプのバンドだ!」と気づく。
King of Bonesはバンドの新機軸とも言える曲で、サイケと分厚い音にディスコみたいなテケテケサウンドが気持ちいい曲。薄々気づいてましたけどあのテケテケはベースで弾いてたわけじゃなかったんですねぇ。さりとてこの曲でようやくベース音のとんでもない分厚さに気づきます。思い出したのはロイヤル・ブラッドのそれ。ベース音というより、主軸になってるくらいの分厚さなんですけど、それでいてたまにハイポジションでも弾くので心地よい。
5thより、Beat The Devil's Tattoo。ここからの盛り上がりが凄まじかった。この曲、youtubeに上がってた映像だとエレキで演奏してたんですけど、ハコが小さいからかスタジオ音源と同じくアコギで弾きだしたんですよ。めちゃくちゃゾクゾクした。I thread the needle through, you beat the devil's tattooのところをいっしょに歌う。ちなみにロバートがアコギ、ピーターがエレキだったのでベースは多分音響?(オルガン?)の方で出してました。
Ain't No Easy Way。ライブでやったら楽しいだろうなと思ってたので嬉しかった。アコギのガチャガチャした音が心地よい。こういう生っぽい音の方がエネルギー感じることってありますよねぇ。アリガトウゴザイマスと日本語で礼。
「昨日(横浜公演)にも来た人いる?」と聞くと何人か手を挙げ、ちょっとはにかみながら「ありがとう」と返す一幕あり。ロバートはなんか、クールながらも人が良さそうな感じ。ピーターはゴッドファーザー。
名曲Berlin。ここでついに沸騰と相成ります。歓声すごかった。ブラックでクールなのに熱い。Suicide is easy what happened to the revolution!という弩級にブラックなフレーズをみんなで叫ぶ。楽しいが異様だ...。
そのままパンクなノリでConscience Killer。あまりみんなで合唱ってタイプのバンドとは思ってなかったんで、イントロのオーオーオオオーオをみんなでオーオーオオオーオできたときその会場になにかが生まれた(儀式じみた高揚感と二酸化炭素だと思われる)。Conscience Killerのキラーの部分もキイィィィィラアァァァア!!と死ぬほど叫ぶ。このバンド、物騒な言葉多くないですか。
ロバートとリアが一旦退場し、ピーターがアコギ一本でHowl収録のDevil's Waitingを披露。一転して静謐な空間ができ、めちゃくちゃ繊細な音と歌声が響く。これがめちゃくちゃ良くて、ギターの音がすごく綺麗に響く会場だったうえ思ってたよりずっと歌唱力高かったので普通に聞き入ってしまった。
今度はロバートが戻ってきてピーターがログアウト。ロバートMCがあって、聞き取れなかった部分も多かったんで想像で補うと、「日本でプレイすると特別なことがあって、いつも不思議な感じするんだけど…曲がそのままの意味で伝わるような感じで、こそこそっと耳元で囁くように歌うような変な感覚なんだけど、ありがたいと思ってて…レアな国なんだ」みたいな感じでした。※これほんとにあんまり聞き取れなかったんで間違ってる部分多いと思いますが、まあなんか要するに日本でプレイすると特別な気分になれてありがたいみたいな感じやね!チュッティ!https://www.youtube.com/watch?v=d1PLbWVYYDw
同様にアコギで始まったのが新作収録のEcho。言ってしまうと個人的ハイライトがここで、元々ベースで演奏されていたフレーズがアコギに置き換えられたことでより歌モノとしての魅力が剥き出しになり、ものすごい名曲だということを思い出します。ちょっと面白かったのが、サビの部分だけピーターがひょいっと現れていっしょにハモって、サビが終わったら帰ってくというやり方だったんですけど、そのハーモニーがレノン=マッカートニーかよってくらいはまってて、なんかこう宗教的な美しさを感じてしまうまでありました。
次回来日が実現したらアコースティックライブでも見たいなーと思った次第です。
バンドが戻ってSpecter At The FeastよりTeenage Disease。I'd rather DIEEEEEを噛み付くように歌い上げ、客もそこに乗っかる。さっきまでの静かな空間はどこへ。
続いてぶっといベースラインが印象的なStop。セカンドからの曲はこれくらいだったかな?
666 Conducer。結構静かめの曲なんで、これを演奏しても大丈夫と思ってもらえたのがなんだか嬉しい。
最後の方は1stからの選曲がかなり多かったんですけど、こうしてライブで見ると1stアルバムってほんとにサイケの要素が強かったんだなーと思いました。それがかなりの轟音で奏でられるので、ゆらゆらグラグラ揺れてるだけでトリップしたような気分になる。Awake、White Palms、Riflesなど、極上のサイケにバリバリした電気的な音が乗って押し寄せてくる。それにしても改めて1stの曲を生で聴くと、BRMCは00年代のガレージロックリヴァイヴァル(ギターロックブーム)とは何にも関係ないところから出てきたんだなー、と認識を改めることになりました。でもそれを貫いてきたからこそ、あの時代のバンドとしては驚くほど着実に歩んでこれたのではないかと思う次第です。
個人的に大好きなRed Eyes And Tearsを聴けたのはポイント高い。サイケなんだけどダンサブルでもある。間奏の部分のチョーキングがめちゃくちゃダークでかっこいい。
そして、同じく1stからSread Your Love。これは鉄板。ベースラインとリズムがぴょんぴょん跳ねるために作られたようなもんで、Spread your love like a fever!という死ぬほど分かりやすいフレーズを歌い上げる。
ラストは、まあそうだよねって感じなんですがWhatever Happened To My Rock'n'rollで幕引き。みんな余力はここで出し切ろうという勢いで跳ねて、歌う。
ひょっとしたらそうかなと思ってたんですけど、アンコールもなく終了。しかしエネルギーは使い果たした。良いライブでした。
さて。
BRMCは音源ばっか聴いてたバンドなので、メンバーの編成とかわかってなかったんですけど、今回驚いたのがピーターとロバートが入れ替わり立ち替わりボーカルを取ること、そして2人の声がめちゃくちゃ似てること。正直言うと全部同じ人の声だと思ってた...。ツインボーカルってレノン&マッカートニーやピート&カールのように違った声質が合わさってうまくいくことが多い気がするんですけど、この2人は兄弟のように同系統の歌声がカッチリはまってて、こんなことってあんのかー、と感心しましたね。あと、wikiには担当楽器がはっきりわけて書かれてるんですけど、2人ともギター弾くし曲によって楽器持ち替えるしで、そのへんもレノン=マッカートニーを思い出したところ。以外に器用なんだな。
そうそう、ドラムのリアは今回一言も喋らず、ひたすらワイルドに叩き続けてました。姉御、かっこいい...。
あと聴きながら思ったことの雑記なんですけど、サイケと轟音って相性いいんでしょうかね。サイケっぽいサウンドが大音量で増幅されると陶酔感が増す感じがするんですけど、これテンプルズのライブに行った時も思ったことでして。サイケで轟音って、それまんまシューゲイザーなんですけど、現代においてもはやサイケ=シューゲイザーみたいなところがあるんでしょうかね。わからん。
さて、横浜がどんなだったかはわかんないので知ってる人教えて欲しいんですけど、少なくとも今回の反応を見るに次回もアルバム出したら来てくれるんじゃないかなと思いました。現場からは以上です。
※Shangri-Laは小さいけどとてもいいライブハウスです!香川県みたいな感じ!
- アーティスト: Black Rebel Motorcycle Club
- 出版社/メーカー: Vagrant Records
- 発売日: 2018/01/12
- メディア: CD
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平成最後のASKAのMCも面白かったので思い出して書いてみる【4/30(火)名古屋レポ】
平成最後のライブは奇しくもASKAとなり、洋楽厨のアイデンティティがぐらぐら揺らぎつつあるんですけど、さておきライブは大変満足だったのでMCを中心に思い出し思い出し書いてみます。今回もおぼろげな記憶頼りにやってるとこなんで相当間違ってるとおもいますがよしなにー。
愛知県芸術劇場にて行われたツアーラストは平成最後の4/30(火)。
今回セトリは前回の名古屋とほぼ同じで、それだけにYAH YAH YAHと急遽演奏したラスト1曲がめちゃくちゃ盛り上がりましたねー。あと個人的にやっぱり「いろんな人が歌ってきたように」が本当に最高だった…。「晴天~」もずっと好きな曲だからうれしいし、「はじまりはいつも雨」は前回より声が出ててより入り込めました。いやーよかったよかった。
では以下、MCの思い出し書き。
・(開幕)待たせたね。
・なんと今日、平成最後ですよ。これね、誰も考えてなかったの。カレンダー見ながら気づいた時は、「俺やっぱ持ってるな」って。
・あんまり剣道やってますなんてステージで話したりしないんですけど…実は今度剣道の全国大会出るんですよ。俺強いんだよねっ。うちはほら、親父も剣道やってるから。やっぱり親子って似る部分があるんだなと思う。よく「歳取ったら親父に似てきた」なんて言いますけど、そうじゃなくて、本当は元々似てたんだと思う。だって、遺伝子に全部そういう情報が入ってるわけだから。ちなみに90になる親父も大会に出場するんですけどね、それぞれ部門が違うから、できれば親子そろって優勝したいな、なんてね。
・ツアーも最後ですね。今日名古屋は追加公演なんですけど、その前に武道館と大阪があったんですね。今回のツアーそれまでとてもいい演奏ができていたな、と思っていて、いざ武道館。僕風邪引いちゃったんですよ。もう、なんでこのタイミングでって感じで。その時はもう、ここだけとにかく乗り切ろうって、点滴2つも入れてどうにかやってたんですけど、もう汗がすごくて。この時のが映像になるみたいなんで見ていただければと思いますけど、ジャケットに写ってるのは模様じゃなくて汗なんで(笑)。それで大阪公演の時にはもう全然声が出なくて、もう身振り手振りで手話を歌詞代わりにしちゃったりなんかして。
・ここにいる人、ほとんど知らないだろうと思いますけど、実は去年配信で6曲くらい出してたんですよ。知らないと思いますけど。それでね、実はもうほとんど曲はできてるんで、12、3曲くらいにして…2月くらいにはアルバムに仕上げたいなと思ってたらもう4月なんですけど(笑)いや、ほとんどできてるんだよ、あとちょっと。
・曲の歌詞って、やっぱりその時代の流れに合わせるものなんですよ。伝えたいこと、普遍的なところはいつだって同じなんですけど、歌ってることはその時代に合わせたものになる。だから、10代、20代の人が「この長い髪とても似合うでしょう 薄目に引いた紅がきれいでしょう」なんて聞くと「え"っ?(妙にうわずった声)」ってなっちゃうと思います。
・あれ、俺なんでこんな話してるんだっけ?
・世の中を2つにわけることって簡単だと思ってて、それは何かっていうと「自分とそれ以外」っていう、それだけなんですよ。
・「その時を守っているもの」っていうのがあると思ってて。今日もステージ上がる前に「今日のステージも何事もなく無事に終わりますように。願わくば、このままシンガーとしてステージに立ち続けられますように」ってお願いしてきたんですけど。そういう「信じる人にとっては存在する、信じない人には存在しないもの」ってあると思います。わかりやすいところで言うと、幽霊なんかがそうだと思うんですけど。信じる人にとっては、存在する…ほら、あなたの隣にも…笑。でも信じない人には存在しない。それでね、ある時を境に、あぁ人生ってそういうもんなんだって思うようになったんですよ。例えば、「願う」って言葉がありますけど、願ってるうちはどこかやっぱり信じきれてない部分があるわけで、そう考えちゃうともうそっちに引っ張られていっちゃう。そうじゃなくて、「こうなるんだ、未来はこう決まってるんだ」って思ってしまえば自然とそっちに向かっていくんだなあって。それでね、そういう風に目標というか、目指してみようかなと思うのが…60代でまたブレイクしてやろうと思ってるんですよ。
・人それぞれ名刺みたいなものがあって、なんとかのなんとかです、とか肩書きみたいなものを持ってますよね。俺は「SAY YESの人」なんですけど。その前はモーニングムーン、その前は万里の河っていう。
・(1部・2部制ともぐもぐタイムの説明の一環で、観客をトイレに促しつつ)膀胱っ…膀胱じゃない。(ここ一、二の爆笑だった)ほら限界ってのがあるじゃない。さっき10代、20代って言いましたけど、50代、60代の人もいるわけで、もうなんか破裂しちゃうかもしれないしねっ。
・(メンバー紹介、澤近さん(Pi))昔音楽にコンピューターが入ってきた瞬間を目撃したんですよ。当時はコンピューターっていうとピコピコした音だと思われてたんですけど、実際に見てみるとそんなことなくて、「これから絶対データの時代になっていくな」って思って。それで、自分でも少しずつそういうものを扱ってみるうちに、自分のコード進行のクセなんかを見直してみたりしてたんですね。スタジオに入ると、納得できるまでアレンジできるときもあれば、手直ししきれないときも出てくるんですよ。ある日、メロディは気に入ってたけどコードは簡単なものしかつけられない状態で彼(澤近さん)に渡したものがあって、後日それを聴いてみたら、こう…「♪~私は今~…プラーイド…(今井美樹の方。前の公演でもやってた)」と。いや、「こうも化けるか」って思ってさ。彼がいなかったらプライドがあんな風にできることもなかったです。
・最近出歩く時はツイッターなんかで見られてないか検索するんだよね。ASKAがここを歩いてたとか言われてることがあるし。前なんか、その場にいないのに目撃情報上がってたことがあってさぁ!誰だよ、っていう。なんか麻布(?)でアナウンサー口説いてたとか言われてさあ、いや誰だよ!っていう。(笑)そういや昔CHAGEに関しても噂が広がったことがあるんですけど、その噂言い出したの俺だから。
・(コーラスの藤田さんへの声に対し)内の女性陣に手出すのは許さないからね!
・実は秋にもツアーを予定してるんでよろしくお願いします。
・今日の夜は「令和おめでとう」なんてやるのかな。言っとくけど俺はやるから、思い出したらいっしょに祝いましょう。
・アンコールのためにいったん引っ込みます!
・「どの曲が一番お気に入りですか?」って聞かれると、「作曲家にとってはどの曲も自分の子供みたいなものだから、どれが一番なんてありません」と言うのが模範解答みたいなところがあって、俺もそう答えてた時期があったんですけど...ま、正直そんなことないんだよね!(笑)やっぱ「これは良く出来たな」ってのはあるよ。本編の最後にやった「歌になりたい」って曲はそうだし、その前はこの曲でした。(→UNI-VERSEへ)
・アンコール終了後、BGMも流れて閉幕モードの最中、「待って待って、いったん止めて。あのさ、あれやろう。リハーサルで何回かやったけど一回も演奏しなかったやつ。...ごめんなさい、もう一曲やらせてください」(→予想外の展開で会場大盛り上がりの後、もう1曲演奏。すいません曲名が思い出せません)
・(突然の曲追加のため急遽スタッフが準備しつつ)照明はFUKUOKAみたいな感じでいいや。さて、日本一の照明の腕の見せ所ですよー!
・また会いましょう。
さてー。思い出せるのはこれくらいなんでそろそろおしまいにします。
前回、2月のコンサートの時のMCはこの記事でどうぞ。↓
https://aognotes.hatenablog.jp/entry/2019/02/28/181929
次、令和初のライブはBRMC。楽しみー。