南極猿手帖

だいたい音楽の話(邦:洋=2:8くらい)をしている人です。ライブに月1~3回くらい行ってます。

ASKAのMCが面白かったので思い出して書いてみる

ASKAさんのコンサートに行ってきました。ASKA CONCERT TOUR 2019の公演です。流石に往年の声域と声量どおりではなかったですが、歌唱力と楽曲の良さはたっぷり味わえた良いコンサートでした。 

f:id:takucat:20190228071911j:image

あ、ちょっとセトリバレあるんでご注意を。

 

1番聴きたかった"晴天を誉めるなら夕暮れを待て"が聴けて最高だったし、"GIRL"がめちゃくちゃかっこよくて「おいおい天才か・・・?あ、天才だった」と思いました。最近の曲もライブで聴くとまたよくて、"今がいちばんいい"は昔のヒット曲だったかな?というくらいの盛り上がりをみせ、"UNI-VERSE"で感きわまるという。特に驚いたのが"いろんな人が歌ってきたように"で迫力がアルバムの時と段違いで、なんというか昔のチャゲアス時代にあった、感情が轟々と押し寄せてくるような感覚を覚えました。多分今風に言うとエモい。この曲で泣いてる人もいた気がしますね。いやーよかった。

 

 新しい曲はこのへんのアルバムからのが多かったです。

 

 

Black&White

Black&White

 
Too many people

Too many people

 

 

 

そんな感じで曲は良かったんですけど、なんかMCがめちゃくちゃ面白かったんで覚えてる限りで書き起こしてみました。記憶頼りなので結構あやふやなところとか間違ってるところもあるかもしれないですが以下。

 

 

・61歳になって初めてのライブです。20代の頃は30越えて音楽やるなんて思ってもみなかったし、実際そういう人はいなかった。矢沢の永ちゃんなんかも「30超えて音楽なんかやらない」なんて言ってたのに今あんな感じだしね。それから時代が日本の音楽に追いついたのか、今こうしてやってるわけなんですけど。

 

・去年は厄年だったんだけど、盲腸にかかったりとか色々あって。切った部分見せられた時はゾッとしたね。でもまあ厄年とか、自分で無いと思えば関係ないもんで、去年は結局最高の1年だったね。今年も後厄らしいけど。で、関係ないなんて言ったけどやっぱりそういうのはあるんだろうね。だって干支みたいなものって世界中で見つかってるわけだしね。(このあたりからちょっと何言ってるかわからなくなったので諦めた)

 

・昔は弦楽器(ヴァイオリンとかのストリングス)の人とは会話も無かった。向こうは「自分達は伝統的な(クラシック)音楽、あなた達はポップスでしょ 」という感じで、自分達の方もやっぱりコンプレックスがあったから。でもそれから時間が経って、僕達の音楽を聴いて育った世代の人とこうして一緒にやれています。

 

・俺って音楽的な背景ってものがなくて。本当にないの。他の人だと、ビートルズに影響受けただとか、ローリング・ストーンズに影響受けたとか、今話題のクイーンに影響受けたとかあるけど、俺にはなくて。もうスポーツ一筋で、そればっかりだったから。ずっと剣道やってたからね。だからラジオから聴こえてくる歌謡曲が全てで、それが好きだったんだよね。でも中学のとき、ふとラジオから流れてきたチャンネルが洋楽なんかをよく流すところで、そこから聴こえてくる音楽っていうのはなんというか、新しい感覚だったんだよね。で、これは俺の持論なんだけどあの時代(70年代)のポップスって本当に良くできてる。80年代に入るとさ、コンピュータが音楽に入ってきて、人間では再現できないことがいくらでもできるようになっちゃう。でも70年代にはそれがなくて、人間がプレイできる範囲でやってるから、メロディなんかもこれしかないってくらい磨かれたもなのになってる。それまでポップスの歴史で蓄積されてきたものの最高潮の時っていうのが70年代の音楽だったんじゃないかと思うんだよね。だからといって80年代の音楽が駄目ってわけじゃないけどね。

 

・5年目くらいかな、「俺もう作曲できないのかな」ってくらい、出し尽くしたような時期があって。ギター弾いてても同じようなコードばっかり出てきて、そうすると同じようなメロディになって。他の人が作った曲を歌うって話もあったんだけど、自分で作曲して自分で歌うっていうのは、自分の砦でもあったから。で、もう何も出てこないならいっそちょっと違うことやってやろうと思って、弾けもしないピアノで「こうすると三和音っぽいな、これだと四和音っぽい。左手でベースを弾くともっと和音っぽい」っていう風に遊んでたんですよ。そんな風にしてたらできた、初めてピアノで作った曲がこのMoon Light Bluesです。

 

・去年シンフォニックコンサートっていうのをやって、ああいうのって第1部、第2部ってわけるじゃないですか。それはもう形式として決まっていて。俺自分のコンサートでトイレ休憩なんて考えたこともなかったからさ、言ってよって感じで。だから今からここ(ステージ上)で休憩取りますけど、こっちのことは気にしないで。(トイレとか)行ってきても大丈夫、今はやんないから。いやほんと、気にしないで。

 

・(途中休憩をステージ上で取り、普通にお茶とお菓子を食べだすという謎の時間中に)どえりゃうめぇがや。

 

・憧れの人というか、尊敬する人というか、こうなりたいっていうか...うん、やっぱ憧れの人だな、そういう人と初めて会う機会がありまして、デイヴィッド・フォスターっていう人なんですけど。お会いしたとき、彼の仲間は「フレンズ」って呼ばれてるんで、「僕もフレンズに加えてほしい」って伝えたら「じゃあなんか歌ってみて」なんて言われたんですよ。CDも渡したんですけど、「今ここでなんか歌ってみろ!」なんて言われるんで、じゃあなんかやってみようと。そこにあったピアノで、即興で歌ってみたんだけど...これがまたとんでもなくいいメロディだったんだよね!録音はしてないんだけど。そしたら彼も「good!」なんて感じで。なにかなぁ、そういう人と人と繋がりみたいな...そういうものがあってここまで続けてきた気がします。

 

・俺押しのけられた後についででサイン頼まれたのなんて初めてでびっくりしちゃった。

 

・(はじまりはいつも雨の紹介で)この曲もヒットしましたよ〜ん。

 

俺そんなにヒット曲多いわけじゃないんだけど多いと思われてて得してる

 

・曲が一人歩きするっていうのを実感することがあって、「プライド」って曲がカラオケでずっと歌われてたりね、俺そんなの全然知らなかったから。曲が一人歩きするってこういうことなんだなぁ、って。プライドね、「私はいま〜(今井美樹の方)」ってね。違うね。(会場爆笑)

 

・最近憧れの人と会う機会があったんですけど、近いうちにわかると思うんで 「ああこれのことね」って納得してください。

 

 

以上、何が面白いかと言われると、まあその場のノリみたいなものがあるんで、要するにライブに行けってことですね。

近いうちにもう一回行きたいなーと思います。 

 

 

 

2019.4.11追記

上記の「憧れの人」多分ですけど最近YouTubeで公開された対談(↓)相手の谷川俊太郎さんだったみたいですねー。音楽関係の人かと思ってたんで少し驚きです。


【ASKA書きおろし詩集】谷川俊太郎×ASKA 奇跡の対談