南極猿手帖

だいたい音楽の話(邦:洋=2:8くらい)をしている人です。ライブに月1~3回くらい行ってます。

結局、実験的な音楽とは何なのか?みたいな話

ふと、「実験的」な音楽ってなんだろうなあと考えてみました。

 

レディオヘッドとか、


Radiohead - Idioteque (Official Video)

 

Public Image Ltdとか、


Public Image Limited - Death Disco

 

キャプテン・ビーフハートとか、


Captain Beefheart & His Magic Band - German TV 1972

 

なんかいろいろありますが。

 

「実験的」を辞書で引いてみると、「ためしに行なってみるさま。 」みたいな定義が出てきたりするわけですが、人が聞いて「実験的だなあ」と思う音楽というのはちょっとこの定義からはずれる気がしています。

 

たとえば新しいところだと玄米法師、じゃない米津玄師さんとか星野源さんなど。

曲の中に他人があまり使わない音色(ウェッ)を入れたり、ポップスっぽくない音階を使ってみたり(フラミンゴとか)と「実験的なパーツ」はふんだんに使われているわけですけど、曲としてはとてもすっきりまとまっていて、ポップス以外の何物でもない仕上がりになっております。

 

じゃー結局、実験的ってなんだと思ったので、自分が「実験的だ」と思った曲を思い返してみました。

 

This Heat "Horizontal Hold"


This Heat - Horizontal Hold [HD]

 

Public Image Ltd. "Flowers of Romance"


Public Image Ltd.- The Flowers Of Romance (Top Of The Pops) 1981

 

John Frusciante "Same"


John Frusciante - Same - Outsides EP (New Song 2013) - HD

 

 

 

ストパンク多いな。

 

 

 

で、考えてみたところ、ここで共通するのが、

「その曲に対してどういう感情が喚起されるべきか分からない」ことかなと。

 

「実験的」ってのはそれだけ理解しがたいことを言うと思うんですけど、「初見(聴)時にどうリアクション取ったらいいかわからない音楽」ってのは割と定義としてアリな気がしています。

 

言い換えると、その曲を聴いて楽しい気持ちになればいいのか、悲しい気持ちになればいいのか、クールな気分になるか、血が沸き立つようなものなのか。

それが一聴してわからない曲ということになります。

 

 

まあだとすると、「実験的だなー」という印象を持たせつつも売れる音楽を作るってのはめちゃくちゃ大変な作業だなあと思う次第です。だってリアクション取りづらい音楽を繰り返し聴こうとは普通思わないですからねー。

 

 

そういう意味ではやっぱりレディオヘッドの「OKコンピューター」やピンク・フロイドの「狂気」なんかは絶妙に実験的でありながら感情の琴線にも触れるポップな面もあって、やっぱり偉大な作品だなと思い知らされております。あとビートルズのホワイト・アルバム。No.9はやりすぎ。