南極猿手帖

だいたい音楽の話(邦:洋=2:8くらい)をしている人です。ライブに月1~3回くらい行ってます。

【STING】スティングの声帯が不変すぎた大阪丸善インデックスアリーナ10.15

スティングの来日公演、最終日の大阪公演に行ってきました。着いてから気づいたんですがこの会場、前にYuri!! on Iceのオーケストラコンサートで来たことがあり、入ったのは2度目。

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チケット買ったのが公演の2日前だったのでスタンドの奥の方の席でしたが、そんなに大きくない会場なのでしっかり観ることができました。表情とかはさっぱりでしたが、赤い服を着てたことはわかった。あの赤い服の人がスティングかサンタかカズレーザーと見てまず間違いなさそうです

 

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さて、何より思ったのが「スティング、めっちゃ声出るな」ということでした。これが「歳の割に出てる」とかではなくて本当にCD音源と全然変わらないくらい出てる。絞り出すような感じでもなく、自然に歌ってる。魂と引き換えにエターナル声帯を手に入れたんでしょうか。それか逆に人魚姫になるんだと思います

 

セトリはキャリア通してのベスト盤みたいな、ある意味ポリスのラストツアー以上にわかりやすい内容。いきなり"Message In a Bottle"から始まり、"Englishman In New York", "Fields of Gold", "Brand New Day"やらこれだけは聴きたいみたいな曲がポンポン出てきて、自分のようなライトファンでも知らない曲はほとんど無いくらい。

 

しかもその有名曲の数々も、全く勿体ぶる気配がない。普通ライブで代表曲やる時って、「今からお待ちかね、あの超有名曲をやりまっせ」みたいな"溜め"を作るもんだと思うんですが、それがなく、あっさり始める。一曲終わると隙間なく次の演奏が始まるため、ポンポン有名曲が襲ってくる。心の準備とかない

 

それにしても、生で見るともうスティングとしか言いようがない雰囲気に呑まれますね。スティングの曲は本当に独特で、ロックともAORともR&Bともワールドミュージックのどれとも言い難い、あるいはそのどれでもあるような雰囲気がダイレクトに感じられました。"Walking On The Moon"とか確かに月上を闊歩してる情景そのまんまの音で、それが広いライブ会場で流れるとより際立つ。 

自分はロックやジャズのライブによく行くんですけど、ロックならロックの、ジャズならジャズの雰囲気が支配しているもんです。が、スティングはもうジャンルがよくわからん。スティングとしか言いようがない。すごい

 

発見だったのが、あんまり好きじゃなかった"Desert Rose"がライブだとかなり映えること。スティングのヨーオーーーで宗教儀式が始まったかのような錯覚に陥り、どこの国の音階なんだろうみたいな旋律が空間系の音色で鳴ると迫力がすごい。この曲を筆頭に、結構音楽的なバックグラウンドが異常ですよね、この人。

 

さて、本編ラストはお待ちかねの"Every Breath You Take"で、意外性がないと言えば全く無いんですが本当に良かった。この曲はもう向こう100年は人類が聴き続ける義務があるんじゃないでしょうか。

 

アンコール後は"Roxanne"から始まり、最後は代表曲(代表曲が多い)Fragile。締めにやるには湿っぽい気がしましたが、最後のハーモニクスで大きな拍車が起きると、渋くてかっこいい曲だなーと実感するのでした。

 

 

さて、前述の通り自分はポリスもスティングもライトファンで、「スティングもお年だし最後だろうから行ったこう」くらいのノリで行ったんですが、あの声の調子だと次の来日も全然ありそうだったので、実現した時のためにもうちょっと聴き込んでおこうかなと、そんなことを思ったライブでありました。

 

 

 

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