南極猿手帖

だいたい音楽の話(邦:洋=2:8くらい)をしている人です。ライブに月1~3回くらい行ってます。

【BUMP OF CHICKEN】京セラドーム9月11日(1日目)MCとかレポとか

 

ここ数年、幸運なことにBUMPのツアーは毎回チケットが取れてまして、今回が3回目のライブになります。当然のように家から近い場所での公演ははずれ、大阪は京セラドームの1日目に当選。そのショートレポです。

 

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■ライブ全体の感想

さて、最近のバンプのライブはすごい。何がすごいかって、演出がすごい。映像の使い方やPIXMOB↓という光るブレスレットによる視覚的な効果がものすごい。

 

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だだっ広いドームで観客全員の腕が変幻自在の色に光るだけで壮観だし、それが曲の展開にきっちり合わせて操作されるうえ、ステージで流れる映像も一級品。曲の雰囲気がすっと入ってくるような絶妙な映像が流れてくるため、簡単に心を持ってかれる。

多分あれ、ただCD音源流してるだけで本人たちいなくてもある程度楽しいと思う。それくらい演出の効果がすさまじい。

 

例えばちょっと関心したのが(勘違いだったら恥ずかしいですが)、Butterflyという曲に「光らなくなった靴の事」っていう歌詞があるんですけど、歌詞に合わせてふっとPIXMOBの光が消えるんですよ。本当に「光らなくなった」わけです。で、サビの手前からまたチラチラ光りだして、サビに入ると完全にネオン街。おっくせんまん

Butterflyのサビは聴いてもらうとわかるとおり、イントロと同じエレクトロのリフが流れ続けるわけですが、完全に曲と視覚情報が一致して、もんのっすごい相乗効果になるわけです。ちょうたのしい。

終始こんな調子でキラキラ光って感傷的な気分が持続するステージが約2時間。今だったらケータイ小説でも泣けんじゃねえかみたいな感じです。

 

まあ、昔からのファンからすればあまり好ましくない変化かもしれません。「ロックバンドってのは生音一本で勝負するもんだ…!」みたいな硬派な意見もわかる。というか筆者はローファイ系出身で、例えばThe Cribsのとっ散らかったライブが好きだったりします。バンプ以外だと日本のバンドで好きなのはミッシェル。超硬派。

が、そのうえで、今のバンプはこれがいい。ドーム級の会場で、どうすれば観客に楽曲の良さが届くのか。それを突き詰めた結果、こういう形に落ち着いたというのがわかるからです。そもそも、演出負けしないだけの一級品な楽曲があるからこそ成り立つものなので、そのへんのバンドがやってもうまくはまらないと思います。

 

■セットリスト

基本的には最新アルバム「aurora arc」の曲+既存の定番曲といった感じでした。その点、Ever Lasting Lieやpinkieが演奏された前回のPATHFINDERツアーに比べて驚きは少なかったです。

・Aurora

一曲目。同行者と一曲目当てクイズしてたんですが、どちらも外した。ディレイがかかったイントロのギターから、始まる感があってよかった。


BUMP OF CHICKEN「Aurora」

 

・虹を待つ人

みんなで歌うやつ。ライブでは当たり前に楽しい。

 

・天体観測

当然のように盛り上がる定番曲といった感じだった。

 

・月虹

原曲と違ってイントロもエレキで演奏されていた。「あなたひとりの呼吸のせいで」で感極まりそうになるくらい熱い曲だったが、演出でボウッと炎がでてきて物理的にも熱かった。

 

プラネタリウム

少々古めの曲ではあるが、むしろ今みたいな演出にすごく合う曲。会場がそもそもプラネタリウム感があって非常にエモかった。

 

・Butterfly

エレクトロBUMPのアンセムの一つ。先述の通り視覚・聴覚両方にキラキラ感があって最高にフィールグッド。ちなみにアウトロは2016年の"BFLY"ツアーDVDでも聴けるかなり長いアレンジになっていて、途中でマイナーっぽく転調してメジャーにもどってくるところのカタルシスがとんでもない。「あれ、もうライブ終わる?」みたいな盛り上がりがここまでに何度も出てきてビビる。

 

・記念撮影

実はコード4つのみで構成されたシンプルな楽曲。ライブだとエレクトロとベースが合わさったズゥゥン…という音圧が意外に生生しくてエモさが増す。藤くんが高まりすぎて若干音を外したところもエモさに拍車をかけただけであった。イントロリフを弾いてみたいが耳コピが面倒なので早くスコアを出してほしい


BUMP OF CHICKEN「記念撮影」リリックビデオ

 

・話がしたいよ

COSMONAUTO期を彷彿とさせる優しい楽曲で、この日初めてシンプルなバンド演奏を聴いた気がする。

 

・ダイヤモンド

ステージと反対側の小さな島に移動してからの演奏。オリジナルのころのちょっと荒っぽい声も好きだが、今の丁寧で優しい歌い方だと歌詞の真意がすっと入ってきてナイス。

 

・リボン

「僕らを結ぶリボンはほどけないわけじゃない 結んできたんだ」とかあの仲良しMCの後で言われるとより、こう、来るわ…バンド自身を曲の物語に落とし込んで泣かせに来やがる憎い連中め


BUMP OF CHICKEN「リボン」

 

・望遠のマーチ

「あ、これライブで盛り上がるように書いたな」と思ったが、まんまと盛り上がってしまった。ちなみに今流行りの歌詞がモニターに出てくるタイプの演出だったのですが、「羽は折れないぜ 元々ついてもいないぜ」のところとか特にamazarashi感があった。「絶望ーー!!」ってこんな楽しく歌うことあります?


BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」

 

・アリア

ステンドグラスの映像が映し出されてたんですがこれの精緻さがすごくて、なんかでかい教会に来た時のような神聖さを感じた。


BUMP OF CHICKEN「アリア」

 

・Spica

ライブで化けたなぁという印象。巨大な古木にきらきら光がちりばめられた映像が映し出されていて、それが今まで見えてなかった曲の側面をみせてくれた感じがする。ピコピコした音と、ベースの生っぽい音が合わさってとてもよかった。エレクトロサウンドとバンドサウンドが理想的に融合した曲だと感じた

 

・ray

エレクトロバンプサウンドのアンセム。メロディからなにからドームでやるべき曲だわ…という感じ。

 

・新世界

MV?のアニメがものすごく手が込んでいたが、「なんか君の名は。に触発されたんかな…?」みたいな印象だった。最初に聴いたときは「どうしちゃったんだ藤くん」と思ったが「もう一度眠ったら起きられないかも もう一度起きたら君がいないかも」というところを含めて聴くと、これまでと伝えようとしてたところは同じだなあと感じる

 

・supernova

これもド定番。Hey Judeでnanana~するのと同じ感覚になりつつある

 

・流れ星の正体

音源を聴いた時も静かな入りから徐々に盛り上がりを見せる曲展開が見事だと思ったけど、ドームの広い空間と音響で聴くとこれがまた曲のイメージを引き立てててとてもナイスだった。最後の曲の盛り上がりがすごくて、観客が拍手するタイミングを見失っていたのが印象的。

 

◇アンコール

・リトルブレイバー

かなり予定調和的なセトリが続いていたためここで最初期の曲を持ってきたのがビビった。1stの中でも好きな曲だったけれど、今の状態のバンドの演奏を聴けてナイスだった

 

メーデー

とても爽快なラストとなった。ワクワクする曲で、確かにラストにふさわしいけどオープニング感も多分にあるので今からもう一回最初からやってくんねえかなと思った

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■MCについて

今回、MCものすごいリラックスしてた。ヒロ君以外。

CHAMAがひたすら楽しそうで何よりだった。覚えてる分は以下の通りですが、細かい言葉遣いは全然実際と違うと思います、ご寛恕を請う

 

(特記事項がない限りはCHAMAのMC)

・みんな、僕たちのニューアルバム、aurora arc聴いてくれた人ーー?いち、にー、さん、しー、ご…ちなみにこれ(会場)何人いるんですか?知ってる人、言ってみて―。4万5千?5万?はい、3万5千はいりました。…で、スタッフさん、正解は?…知らないのかよ

 

・ギター、増川弘明!一番背が高い!イケメン!…おいコマネチすんなよ!イケメンて言われて恥ずかしいからってコマネチすんなよ!

 

・ドラム、升秀夫!…うーん、特に言うことないな

 

・藤くん、マイクの下に汗の水溜りができています

 

・俺の母ちゃん(?)大阪出身!フゥーーー!⤴

 

・俺、昔親戚からなんて呼ばれてたと思う?言ってみて、イヤモニで聞こえるから。正解出るまで聞いてるから。

 →(藤くんがぼそっと「よっち、よっち」)

 →(観客)「よっちーーー!」

 →「そう、よっち。なんでわかったの?よっち。可愛い?そう、おれ可愛いの。」

 

・俺たちがどれだけお前らに会いたかったか、どれだけ会えてうれしいのか絶対お前らにはわからないであろう。

 

・フーディーめっちゃ余ってるってさっき聴いた。だってこないだまでの天気だと秋だって思うじゃん?ね?

 

ベアブリック、めちゃくちゃ余ってるんだって。いや、「買ったよー」とかじゃなくて、まじでこの後物販行って

 

・物販の一番の書き入れ時に大雨が降ったらしいです。みんなこれ、ライブ終わったら物販言って!

 

・こんなに物販について長々と話す金髪いないと思う。日本一物販について語ってる金髪だと思う

 

・今日、なかなか曲始まらないって思ったでしょ。でもやめない。まだしゃべる。

 

・みんなで、いくよ。「ヴェルディ※ーーーー!」「ヴェールディーーー!!」※物販でコラボしたグッズのデザイナー。

うん、これで届いたと思う。あいつ忙しすぎて全然日本来ねえから。今のでサンフランシスコ(?)まで届いたと思う。(「ミキティー!」みたいなノリだなと思いました。全然関係ないですがこの公演の翌日、庄司さんと村上ショージさんが並んで喫茶店に入っていったのを見かけた。)

 

・(機材とかが置いてある場所に藤君が移動していたのを見て)え?藤くん、それどこにいんの?そんなとこ行けんの?っていうか、危ないでしょっ。そこ、火とか出るとこなんだから!

→(藤くん、ぴょんぴょん機材を飛び越えて戻ってきて)【藤】いや、行けたね。やっぱりいくつになっても工夫が大事なんだよ。

 

 

・【藤】まじで、しゃべることがない。

・【藤】(後方のステージに移動してからのMC)俺たち3人は、あの前の出っ張ってるところまででしゃばってこられるんだけど、秀ちゃんだけは動くわけにはいかないわけですよ。なので、こっち(島)の方には秀ちゃんもいっしょに来てもらって。ここでは、秀ちゃんと俺たち3人の、合計4人で演奏して…【CHAMA】「俺たち4人で」でいいじゃん...?

・【藤】もういいよ、やっぱお前(CHAMA)喋れよ。

 

(藤くん終演後、一人残ってMC)

・【藤】さっき古い曲をやりました。リトルブレイバーっていう曲なんですけど、あれを書いたのは10代のときで、17歳とか18歳のころでした。最初のうちは、東京(下北沢?)の方でライブしてたんですけど、「どうやら関西の方でも俺たちの音楽を聴いてくれている人がいるらしい」って耳にして、もしそういう人がいるんなら、たとえ客が10人でも5人でも、そういう人のもとに音楽を届けに行こうっていって大阪までいったんですよ。みんな運転できないから運転できる友達にハイエース出してもらってね。それが俺が最初に大阪に来たときのこと。

今回、3年半かけてずっと作ってきたアルバムが完成しました。最初は4人はおろか、俺一人でスタジオの中で作っていたものだったんですけど。でも、リトルブレイバ―を作ってた頃と明確に違うのは、今はありがたいことに「こうしてスタジオの中で一人で作ってる曲も、みんなが受け止めてくれるんだろうな」って思いながら作れること。今回実際にアルバムがリリースされて、それにみんなもリアクションしてくれて。みんなのもとに届いたんだなってことが今日の反応で伝わってきました。今日は本当にどうもありがとう。

 

・【藤】今日は帰ったら風呂入ってあったかあったかして寝ろよ。あったかあったかだぞ。なめんなよ、風邪引くからな!

(「あったかあったか」って言葉がなんかおもしろかった)

 

 

と、まあこんな感じで、BUMP大阪1日目のレポでした。思い出したことをそのまま書きなぐったので雑な文章になりました。さーせん

さて、残りのツアーは全く抽選に引っかからなかったので行かれる方が楽しんできてください。

来年か再来年は新旧織り交ぜたセトリのライブが見たいなあと思う次第。生で「ギルド」を聴くその日まで。では。

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